当支部では、所属弁護士の知識・技術の向上を目的として、様々な研修会や講演会を実施しており、平成30年8月24日、「おだわら市民交流センターUMECO」に、仙台家庭裁判所長等を歴任し、退官後は、法科大学院にて法曹養成教育にも携わってこられた秋武憲一先生をお招きし、離婚事件をテーマに、ご講演いただきました。
離婚における当事者の方は、婚姻費用・養育費、財産分与などの経済的な問題のみならず、子の親権をめぐる問題、面会交流の問題、その他多数の問題に直面されこれまでの生活環境が一変してしまうケースもあります。
また、離婚という出来事は、葛藤、喪失感、罪悪感、怒り、不安など、様々な感情を生じさせるものであり、極めて重い精神的負担を感じさせる出来事でもあります。
離婚事件においては、当事者双方に感情的な対立もある中で、離婚に伴う多くの課題を一つ一つ解決していく必要があります。結婚よりも離婚の方が何倍もエネルギーが必要であるといわれる所以です。
離婚事件を受任する弁護士には、離婚に伴う法的問題の解決を目指すことだけではなく、様々な感情を抱く当事者の方のお気持ちに配慮しながら、前に進む手助けをすることも求められていると思います。
今回の研修においては、法的問題に関する基本的事項について、一通りの注意点を解説いただき、基本的な問題で躓かないようスキルアップを図るとともに、秋武先生の豊富なご経験を惜しみなくご披露いただき、離婚事件を受任することのやり甲斐について大いに考えさせられる機会となりました。
今後も、より良い代理人活動を提供できるよう、本研修会で学んだことを活かし、日々研鑽をして参ります。