執筆者 : 阪之上 克巳
「清閑亭」でのひとときを楽しんだ私たちは,南町二丁目にある「小田原文学館」に歩いて向かいました。
「清閑亭」から徒歩で10分ほどのところにある「小田原文学館」は,西海子小路(さいかちこうじ)の一角にあります(なお,西海子小路は3月下旬から4月上旬にかけて桜が咲き誇り,まさに桜のトンネルのような小路になるとのことです。お花見にも最適の場所と思います。)。
このあたりは明治から昭和にかけて多くの文学者が居を構えた地です。
「小田原文学館」には,北原白秋,三好達治,谷崎潤一郎,坂口安吾,尾崎一雄,牧野信一,北村透谷,こういった名だたる小田原ゆかりの文学者の資料が多く展示されております。
風情ある建物の中で沢山の文学の資料を見ていると,まるで自分が文学青年になったかのような気分になってしまいました。
当日偶然「小田原文学館」に視察に来られた加藤憲一小田原市長と一緒に写真を撮らせていただきました。
「小田原文学館」を見学した後,板橋にある「松永記念館」を訪れました。「小田原文学館」から徒歩で20分ほどでしょうか。
「松永記念館」は,戦前・戦後を通じて「電力王」と呼ばれた実業家であり,数奇茶人としても高名であった松永安左ヱ門が自宅の敷地内に建設した施設です。
記念館だけでなく,松永安左ヱ門の居宅「老欅荘(ろうきょそう)」,茶室「葉雨庵(よううあん)」,登り口にそびえる欅の大木なども敷地内に点在しており,見所沢山の施設です。
老欅荘の建物は実際にお茶会でも頻繁に利用されているとのことで,私たちが訪れたときも呈茶が行われていて,私たちもいただきました(本日2杯目)。沢山歩いた後での美味しいお茶をいただきながらの休憩は,至福のひとときでした。
一日で「清閑亭」,「小田原文学館」そして「松永記念館」の3つの施設を歩いて訪問することができ,地元小田原の新たな魅力に気づかされた素晴らしい一日となりました。
万歩計を確認したところ,優に1万歩を超えていましたので,普段の運動不足を解消するという企画の副次的な目的も達成できたように思います。
今後も県西支部の地元の魅力をさらに探求すべく,地元の色々な場所を訪問しようと,参加者一同で盛り上がった次第です。