執筆者 : 前島 憲司
厚木市の法律事務所で仕事をしております前島憲司と申します。
私は小学生のころから列車に乗るのが好きで、特に用事もないけれどもただ列車に乗って車窓から外の景色をみてのんびりしたい。そんな思いから、あちらこちらでかけています。
以前は、列車は「移動の手段」という位置づけでしたが、現在では各地で「旅情」を味わうことを目的とする企画列車なども増えて鉄道の旅も昔に比べれば変わってきました。
その中で時代の流れについていけず、廃線になる地方のローカル線も増えています。
平成28年12月に廃止された北海道の留萌本線留萌~増毛間は海岸線を走る趣のある路線でした。廃止される前日に「お別れ乗車」をしてきましたが朝陽を浴びて雪の中に佇む気動車を見ていると「郷愁」を感じずにはいられません。
いつ廃線になってもおかしくない路線の中でも、イベント列車を走らせて頑張っている路線もあります。広島県、島根県の山間部を走る木次線はその中の1つです。
以前は広島から松江、米子という山陽と山陰を行き交う列車が走る陰陽連絡の主要路線でしたが、現在では高速道路が開通し、高速バスに完全に客の流れがシフトしてしまったのでいつ廃止になるかわからない山間部のローカル線と化してしまいました。
ただ、「奥出雲おろち号」というトロッコ列車を走らせ、山間部の景色を風で感じながら味わうことができます。人気を博して頑張っています。
ローカル線に乗り旅情を味わうのもいいですが、時代の流れに乗っているといえば「高速鉄道」。日本でいえば新幹線で、国内でも年々路線延長されています。
外国でも各地で高速鉄道導入が進んでいます。昨年中国に行った時に上海~南京間で乗車しました。距離は約300キロありますが、最速で1時間で到着します。中国の高速鉄道は、何年か前にたて続けに事故を起こし死者も出したこともありましたが、私が乗った列車は出発も到着も一分違わず正確でした。
安全で正確な列車の運行ができるようになってきたのではないでしょうか。
さすがに、50年以上も生きていると時も流れていきます。線路の役割も変わってきますが、社会が発展し生活が高度になればなるほど、人は素朴さや懐かしさを求めていきます。計算高さや損得を追及し、怒り、憎しみ、妬み、不安、恐怖感という負の感情にまみれていては疲れてしまいます。素朴さを求めて豊かな感性を養う。鉄道の旅はそんな要求を満たしてくれるのではないでしょうか。
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